習近平「見せかけ一時休戦」米中首脳会談「先の先」を読む
2018年12月5日

互いに表情は強張ったまま(C)AFP=時事
※本記事には日本政府の動きを受けて12月7日17:00、なかほどに一部を追記し、太字で示してあります。
アルゼンチン・ブエノスアイレスでの「主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)」に合わせて行われた米中首脳会談で、米トランプ政権は中国に対する追加関税を見合わせ、協議のために90日間の「一時休戦」を決めた。今後の交渉の行方はどうなるだろうか。
最大の焦点は、「中国によるハイテク覇権」をいかに米国が具体的に阻止できるかである。要は、会談後に双方が別々に発表した「合意内容」で書かれていない、先端技術の育成政策「中国製造2025」を米国が阻めるかどうかだ。
中国の習近平政権は「合意」を目指すことになるが、仮に何らかのディールによって90日後の「合意」があったとしても、中国の「本質」に変化はなく、米中覇権争いの構図が大きく変わることはない。
焦点は「中国製造2025」
まず、双方が発表した「合意内容」を見ると、米国側の発表には明記されているが、中国外務省の発表ではまったく触れられていない部分が、今後の協議内容となる。
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