ドイツ与党「CDU」新党首が問われる「2つの焦点」
2018年12月12日
12月8日、ハンブルクで行われたキリスト教民主同盟(CDU)党首選挙でアンネーグレット・クランプ=カレンバウアー幹事長が次期党首に選出された。
56歳、3児の母。2011年から2018年まで、ドイツ西部の、マイナーと目されるザールラント州の州首相を務め、全国レベルでCDUが難民の逆風にさらされる中、2017年3月、その卓越した選挙戦術により同州の議会選挙で鮮やかな勝利をもぎ取った。それがドイツ中の注目を集めるところとなり、今年2月、アンゲラ・メルケル首相によりCDU党幹事長に抜擢、その後1年も経たないうちに今度は党首に上り詰めることになった。
CDUはこの36年のうちの29年間、政権の座にある。つまり、CDU党首は次期首相の可能性が最も高い人物だ。しかもメルケル首相は13年(任期満了なら更に3年)、ヘルムート・コール元首相は16年、それぞれ首相の座にあった。CDU次期党首はドイツだけでなくEU(欧州連合)、更には世界中の政治に大きな影響力を及ぼす。そういうポストにクランプ=カレンバウアー氏が就いた。
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