「OPEC」「COP24」「カナダ」の奇妙な共通点

執筆者:岩瀬昇2018年12月17日
イケメンとして国内では人気だが、頭が痛いカナダのトルドー首相(C)AFP=時事

 

 先ごろ開催された「OPECプラス」が120万BD(バレル/日量)の減産を決めた、というが、前回2016年末の合意と比べると中身はスカスカだ。OPEC(石油輸出国機構)が80万BD、非OPECが40万BD減産という以外に、具体策がまったく示されていない。さらに非OPECの減産の大半を占めるだろうロシアは、前回と同じく「段階的」に減産するという。つまり、2019年1月になって、実際どのような減産となるのか、姿かたちが全く見えないのだ。

 OPECの80万BD減産は、サウジアラビア(以下サウジ)とUAE(アラブ首長国連邦)の2カ国が、10月生産実績から前回の協調減産時に「ここまで下げること」とした「2017年1月の生産水準(Production level effective January 2017)」にまで減産すれば達成可能だ。

                 Oct18生産量    Jan17基準        バランス

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