ロンドン・ガトウィック空港がドローンによる妨害を受け、12月19日夜に全ての航空会社の運航を停止し、21日夜までの間、再開を経て繰り返し離着陸不能となり、長期にわたって混乱した。

ドローンによる都市インフラへの攻撃

 21日夜までに犯人と見られる男女が逮捕され、事件は収束に向かう模様だが、わずかな数の安価なドローンを用いて都市インフラを大規模に麻痺させることが可能であることを実際に示したことで、及ぼす影響は甚大である。今後、各種勢力による同様の事件が続くことも予想され、それに対する各国の政府や企業に早期の対策を迫っている。

軍事化する都市治安対策

 足掛け3日間、当局が安全確認を行って空港の使用を再開するたびにドローンが再飛来し、繰り返し運航停止に追い込まれたことで、対策の困難さが示された。

 長期化する中で警察だけでなく軍が動員され、より軍事的な手段が導入されるか、少なくとも導入を検討されたと見られる。都市治安の軍事化とも言える状況が現れている。

 今後増えると見られるドローンを用いた犯罪やテロや軍事攻撃に対して各国の警察軍が用いる様々な対処策と技術について、これを機会に関心が高まっているが、ここで存在感を高めると予想されるのがイスラエルである。

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