護衛艦「いずも」が事実上、海自初の「空母」となるが……(海上自衛隊HPより)

 

 2018年12月18日発表の「防衛大綱(以下「大綱」)・防衛力整備」の対象は、自衛隊の「行動任務」である。

 その任務は、自衛隊法第6章に、「防衛出動」、「防衛出動下令前における武力攻撃、存立危機事態における米軍への便宜供与」、「武力攻撃事態における国民保護」、「治安出動」、「海上保安庁の統制」、「都道府県知事の要請による治安出動」、「自衛隊施設および、日米地位協定に定められた米軍の施設への破壊殺傷行為に対する警護出動」、「海上の警備行動」、「海賊対処行動」、「弾道ミサイル等に対する破壊措置」、「災害派遣/同地震/同原子力災害」、「領空侵犯に対する措置」、「機雷等の除去」、「在外邦人等の保護」、「重要影響事態等におけるPKOおよび米/豪軍への物品供与など後方支援、捜索救助、船舶検査」など、22項が規定されている。

 国民は、自然災害が多発する近年、救護・復旧に派遣された自衛隊に接し、隊員への親近感と信頼を醸成した。他方、北朝鮮のミサイル発射に対して配備された空自のPAC-3保有弾数を知る国民はどれほどいるだろう。自衛隊の行動に必要な資源が充足していれば信頼に足る。しかし、数発の発射で底をつけば、装備は「張り子の虎」だ。

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