昨年12月に福岡で自殺したソナム君が住んでいたアパート(筆者撮影)

 

 最近になって法務省入国管理局は、留学生の違法就労に対する監視を強めている。出稼ぎ目的の“偽装留学生”が、あまりにも急増したからだ。

 そんななか、1人のブータン人女子留学生が槍玉に挙げられた。「週28時間以内」を超える就労が入管当局に見つかってしまったのだ。

〈どうか私の心情を理解してください〉

 日本語学校に在籍する留学生は来日時、6カ月から1年3カ月有効のビザを得ているケースが多い。そのため通常1年半から2年に及ぶ在籍中、ビザを更新する必要が生じる。その際、申請先となる入管当局が女子留学生の違法就労を突き止め、ビザの更新を拒んだ。

 彼女は来日時に取得したビザで、2019年1月まで在留が可能だった。女子留学生の友人によれば、入管当局も期限いっぱいまで日本に留まることを認めたという。たとえ残りの2カ月程度でもアルバイトを続ければ、借金の返済は進んだ。しかし、日本語学校が許さず、ブータンへと送り返してしまった。しかも無理やり空港まで連れていってのことだ。

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