人類「火星滞在」に警鐘「宇宙模擬実験」の驚愕体験レポート(上)
2019年2月11日

米ユタ州の砂漠地帯を「火星」と仮定した実験が行われている(村上さん提供、以下同)
昨年7月、地球から5700万キロメートルまで大接近した火星。11月には米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「インサイト」が着陸し、今後2年ほどかけて火星内部などの調査を行う予定だ。インサイトが捉えた見渡す限りの赤い大地に、期待を膨らませた人も多いだろう。
NASAが「25年以内に火星有人探査が可能」と発表したこともあり、ここへきて火星への機運が国際的に高まっている。拠点となる月周回宇宙ステーションの建設計画も進行しており、その日は確実に近づきつつある。
いつか人類が火星で暮らすことも夢ではないかもしれない。その時、最初にこの地に降り立った宇宙飛行士たちは、歴史にどんな物語を残すことになるのか。サクセスストーリーか、あるいは――。
南極観測船を「宇宙船」に
火星での長期滞在(EXPEDITION)を念頭に置いた模擬実験「SHIRASE EXP.」が、2月23日から3月10日まで千葉県船橋市で行われる。引退した3代目元南極観測船「SHIRASE5002」を火星に向かう宇宙船に見立て、4人の男女が2週間、クルーとして共同生活を送るという。
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