北朝鮮・寧辺の核施設(写真)は本当に廃棄されるのか。それ以外の施設も併せて廃棄か、がカギ[Airbus DS/38 North提供](C)時事

 

 北朝鮮の対米交渉と関連して注目されているのが、北朝鮮外務省切っての米国通とされた韓成烈(ハン・ソンリョル)氏の動静だ。

韓成烈外務次官は失脚か

 韓成烈氏は1980年に外務省に入省し、1992年に外務省米州課長に起用され、1993年9月からはニューヨークの国連代表部公使として活動した。1997年5月に帰国して米州局副局長になり、2002年8月には再び国連代表部へ派遣されて次席大使として活動した。2006年10月には帰国して軍縮平和研究所長を務めたが、2009年11月から2013年7月まで再び国連代表部次席大使として活動した。帰国後は外務省米州局長を経て2016年には米国担当の外務次官に昇格した。

 3度にわたりニューヨーク勤務をした対米交渉を代表する外交官で、米国務省との「ニューヨーク・チャンネル」を担い、米国側の信頼も厚かった。

 しかし、その韓成烈氏の消息が、2018年1月に北朝鮮外務省代表団の団長としてスウェーデンを訪問して、スウェーデン首相と会談などをした後、途切れていた。

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