革命から60年「知られざるキューバ」のいま

渡邉優・前駐キューバ大使講演

執筆者:フォーサイト編集部2019年2月19日
ハバナの革命広場にある内務省にはゲバラの「肖像」が掲げられている(渡邉氏提供)

 

「革命の国」キューバ。昨年4月にラウル・カストロ体制からミゲル・ディアスカネル体制に移行し、1959年の革命以来、60年にわたって続いた「カストロ時代」は転機を迎えている。今月24日には憲法改正の国民投票が行われ、4月にも発布される見通しだ。

 いまキューバで何が起きているのか。

キューバの魅力が満載

 その1つの答えが、昨年11月に刊行された渡邉優・前駐キューバ大使の『知られざるキューバ 外交官が見たキューバのリアル』(ベレ出版)にある。革命の矛盾や問題を孕みながらも、しなやかに強かに生き残りを図るかの国の不思議な魅力を、ウィットを織り交ぜつつ解説する入門書だ。

 渡邉氏は1980年に外務省入省後、駐ブラジル、駐スペイン、駐アルゼンチン大使館などに赴任。2015年12月から3年間、キューバ大使を務め、今年2月に退官した。

 大使離任直後の1月29日、ラテンアメリカ協会主催の講演会で渡邉氏が語った「知られざるキューバ」の姿をお届けする。

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