再選はしたが、ナイジェリアの舵取りは大丈夫か(中央がブハリ大統領)(C)EPA=時事

 

 ナイジェリアの独立国家選挙管理委員会は2月27日未明、23日に投票が行われた大統領選挙で、与党「全進歩会議(APC)」を率いる現職のムハンマド・ブハリ氏(76)が当選したと発表した。選挙には73人も立候補していたが、実際には再選を目指すブハリ氏と、最大野党の「国民民主党(PDP)」から出馬したオルシェグン・オバサンジョ政権(1999~2007年)の元副大統領、アティク・アブバカル氏(72)の一騎打ちであった。

 米国のコンサルティング企業「ユーラシア・グループ」は、今年1月7日に発表した「2019年の世界の10大リスク」の第10位に、「ナイジェリア:大統領選挙の結果次第で混乱も」を挙げていた。

 また、『共同通信』は選挙前の2月2日、イスラーム武装組織「ボコ・ハラム」がナイジェリア北東部ボルノ州で住民60人以上を殺害したことを伝える記事において、再選を目指す現職大統領が治安を改善できず、大統領への批判が高まっていると指摘していた。

 投票が行われた2月23日の『日本経済新聞(電子版)』は「ナイジェリア大統領選始まる 1週間遅れ」という記事で、選挙結果が僅差に終わった場合、選挙結果を巡る混乱が起きることへの懸念を示していた。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。