李容浩北朝鮮外相(右)と崔善姫外務次官(左)による、異例の深夜会見で語られたこととは (C)EPA=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領は記者会見の後、帰国の途に就いた。北朝鮮側はトランプ大統領の発表に対してしばらく沈黙を守ったが、ベトナム時間の3月1日未明になって、李容浩(リ・ヨンホ)外相と崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官が、北朝鮮代表団の宿所であるメリア・ホテルで緊急の記者会見を行った。最初に李外相が「質問を受けない」と通告した上で、今回の首脳会談における北朝鮮側の提案などについて説明した。

北朝鮮側の「提案」とは

 李外相は北朝鮮の提案について、「米国が国連制裁の一部、すなわち民需経済と、特に人民生活に支障を与える制裁を解除すれば、我々は寧辺地区のプルトニウムとウランを含む全ての核物質生産施設を米国専門家の立ち会いの下、両国技術者の共同作業で永久かつ完全に破壊するというものだ」と明らかにした。

 北朝鮮は、これまで米国が「相応の措置」を取れば「寧辺の核施設を廃棄する」としてきたが、北朝鮮が米国に要求する「相応の措置」について、初めて公開の場で明らかにしたわけである。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。