20年ぶりに「積極広報戦略」展開する石油業界の「思惑」
2019年3月12日
「アングロ・ペルシャ石油」を“祖先”に持つ英大手石油会社「BP=British Petroleum」は、ジョン・ブラウン卿が社長として経営していた1990年代末、石油産業の基礎を築いた米「スタンダード石油」の末裔の1社である「アモコ」を買収し、世界中を驚かせた。同じ年の暮れ、「BP」との合併に失敗した、これまた「スタンダード石油」の末裔である「モービル」は、いわば長兄にあたる「エクソン」に吸収合併された。
「BP」はその後、米西海岸に本社を構える有力独立系石油会社「アルコ」を吸収し、潤滑油最大手の「バーマ・カストロール」も飲み込み、一躍「スーパーメジャー」の一角を占める巨大石油会社に変貌した。
「BP」が「アモコ」を合併した直後は「BPアモコ」と社名を変えたが、その後の合併劇は社名変更を行わずに立ち向かっていた。
筆者は、1982年末から88年2月までの5年2カ月と、1998年3月から2002年5月までの4年2カ月、合計9年4カ月をロンドンに勤務した。商社の石油担当として、当然「BP」とも深く付き合っていた。
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