東京福祉大学の公式HPには美辞麗句が並んでいるが……

 

  今年3 月中旬に『TBS』系のニュース・ネットワーク『JNN』が第一報を発して以降、東京福祉大学の「消えた留学生」問題がマスコミで注目を浴びている。同大の留学生が過去1年間で700人近くも「所在不明」になっていたというニュースである。

 留学生の所在不明は、不法就労や不法残留につながる。問題は国会で野党議員が取り上げた。

 また、文部科学省所管の「日本私立学校振興・共済事業団」は3月20日、東京福祉大学を運営する学校法人「茶屋四郎次郎記念学園」への2018年度分の私学助成金を前年から50%減額し、約2億4500万円にすると発表した。過去に実刑判決を受けた元総長が学校運営に関わっていたためだが、「消えた留学生」問題が影響した可能性は高い。3月26日には、法務省と文科省による同大への立ち入り調査もあった。

 日本語学校関係者の間では、東京福祉大学は進学先の見つからない卒業生の「最後の砦」として知られている。「研究生」という非正規の学生として、日本語能力を問わず、しかも大規模に入学を認めているからだ。大学側も「日本語学校を出ても受け入れ先がないという現実があり、研究生の受け入れは感謝されている」(2019年3月20日『JNN』)と述べ、「最後の砦」の役割を自認している。

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