選挙戦最終日に大規模集会を開いたジョコ・ウィドド大統領(筆者撮影、以下同)

 

 4月17日の投票日を前に、インドネシアは一時の静けさに包まれている。昨年9月に始まった選挙キャンペーンは、3月24日に屋外での大衆動員をともなう選挙運動が解禁。現職大統領のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)とマアルフ・アミン組、プラボウォ・スビアントとサンディアガ・ウノ組の各正副大統領候補が各地で大規模集会を開催し、選挙戦は一気にヒートアップした。1月からはテレビやインターネットを通じて5回にわたって公開討論会が開催され、テレビでは政党のCMが繰り返し流された。

 しかし、すべての選挙運動は4月13日をもって終了した。公開討論会もこの日の夜が最後の回であった。政党CMも放送が終わり、いつものコマーシャルに戻った。街中に掲げられていた政党の旗や候補者のポスターも片付けられ始めている。選挙戦で高まった熱をいったん冷まし、落ち着いて投票日を迎えるため、3日間の冷却期間が設けられているのである。

 投票日までのわずかな時間の間に有権者の気持ちは落ち着くだろうか。有権者は最終的にどのような選択をするのだろうか。

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