「ジョコウィ支持」の実態とは――(筆者撮影)

 

 4月17日に投票が行われたインドネシアの大統領選挙は、現職のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)の再選がほぼ確実となった。

 選管による集計作業は現在も続けられており、公式の結果が発表されるのは5月下旬の予定であるが、複数の世論調査機関が発表した開票速報は、いずれもジョコウィの得票率が約55%、対するプラボウォ・スビアントの得票率が約45%という値を示しており、公式の結果もこれに近い数字が出るだろう。

 ただし、ジョコウィは「公式の結果が発表されるのを待つ」と述べて勝利宣言することを控え、選挙後の国民の融和を呼びかけた。一方プラボウォは、独自集計で62%の得票率だったとして「勝利宣言」を行うとともに、「“ピープル・パワー”を準備する」と述べて支持者の動員をちらつかせるなど、敗北を認めない姿勢を崩していない。

 ただし、プラボウォの強硬な姿勢とは距離を置く陣営内の幹部も多い。なにより副大統領候補のサンディアガ・ウノ自身が発言を控えており、プラボウォに同調する動きが拡大する可能性は低い。

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