金正恩党委員長(左)とトランプ米大統領(右)――3度目の会談はあるのか (C)AFP=時事

 

 朝鮮労働党機関紙『労働新聞』はハノイ会談後の3月21日、董泰官(トン・テグァン)記者による「われわれの前進は絶え間なく力強い」と題した「政論」を掲載した。

 北朝鮮はほぼこの時点で、米国による制裁圧迫と中長期的に戦わなくてはならず、結局はこれまでも繰り返し強調されてきた「自力更生」路線で制裁圧迫に抗っていくという方針を決めたとみられる。

「水と空気さえあれば生きていける」

 この長文の論文は具体的な対米批判は避けながら、北朝鮮人民が、制裁という「暴風」に抗って戦っていく姿を称えた。冒頭は「木はまっすぐに立って高く伸びようとするが、暴風と降雪がそれを許さない。しかし、暴風が枝をゆさぶり、降雪が地を凍らせようと木はしっかりと天に向かって伸びていく」と、朝鮮人民の姿を描写した。

 そして、北朝鮮は「世界にひとつしかない自力更生型の強国」であるとする。その上で首領(最高指導者)との信頼があれば、「水と空気さえあれば、いくらでも生きていけるという剛毅な精神、無から有を生み出す胆力と果敢な想像力、苦難と犠牲の道であっても最後まで進み、最終的に目標を達成してしまう不屈の気質」が可能になるとした。

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