今年の10連休は、休みなく2回の中東出張で費やした。トルコとイスラエルにそれぞれの用事で出向いて忙しく過ごしたのだが、特に現地での(現地との)やりとりに欠かせないのが無料で通話やテキストメッセージのやりとりをする対話アプリのワッツアップ(WhatsApp)である。現在WhatsAppはFacebook社の傘下にある。

日本ではLINEが圧倒的に主流だが、欧米と、そして中東ではWhatsAppが多く用いられているようである(アプリの月間ユーザーは15億人とされる)。私的な人間関係・コネクションが幅を利かす中東の人とのやりとりでは、公用のメールアドレスに送ってもあまり効果がなく、WhatsAppで頻繁にメッセージのやりとりをして話を進めていくことが多い。

中東の生活に欠かせないWhatsAppだが、これの脆弱性をついてスマートフォンを監視下に置くハッキングが行われてきたことが、『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の第一報詳細報道や、WhatsAppとFacebook社の発表で、明るみに出た。WhatsAppは5月13日に脆弱性を克服するアップデートを配布し、利用者に更新を呼びかけた

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。