5月15日に急遽訪日したイランのザリーフ外相の最近の動き。

5月15日から遡る「過去数日以内」に、カタールのムハンマド・ビン・アブドッラフマーン外相がイランを訪問しテヘランでザリーフ外相と会談した模様である。ウデイド空軍基地に米軍を受け入れつつ、米同盟国のサウジやUAEと激しく対立し、イランとの関係が深いカタールの仲介努力とみられる。

遡ると、ザリーフ外相のここ1週間の主要な会談・訪問先は次のようになる。

5月8日にロシアを訪問し、モスクワでラブロフ外相と会談

(おそらくこの間に、テヘランでカタールのムハンマド外相と会談)

5月13日にトルクメニスタンを訪問し、アシガバートでベルディムハメドフ大統領と会談

5月14日にインドを訪問し、ニューデリーでスシュマ・スワラージ外相と会談

そして5月15日に訪日という流れである。

ロシアとカタールとトルクメニスタンが近年のイラン外交において「自陣営」的な存在であるのに対して、インドと日本はイラン産原油の主要な輸出先で、米国による制裁を受けて買い控えを行っている。米国との戦略的な関係の深い国でありつつ、非西欧の大国でイランとの良好な関係を維持してきた国である。

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