イタリア北部ミラノで5月18日、欧州議会選挙に向けた集会に参加したオランダのウィルダース「自由党」党首(前列左)、極右「同盟」のサルヴィーニ党首(同左から2番目)、フランスの「国民連合」ルペン党首(同中央)ら(C)EPA=時事

 

 欧州議会選挙が、いよいよ5月23日から順次各国で投票が始まった。26日に開票が行われ、27日には大勢が判明する。

 各国とも、保守勢力が大崩れし、極右・ポピュリスト政党が大躍進するのではとの見方が強い。結果は判明するまでまだ予断を許さないが、極右・ポピュリスト勢力が国を超え欧州レベルで連携しているかのような印象は確かに強い。

 選挙戦もラストスパートに差しかかった5月18日の土曜日、イタリア・ミラノで欧州各国の極右政党党首が集会を開いた。あいにくの雨だったが、会場のドゥオーモ広場は傘で埋まった。

 それにしても、「欧州議会選挙」とは名ばかりで、各国で個別に、自国の問題ばかりが語られているなかで、「反欧州派」「EU(欧州連合)懐疑派」「国家主義者」とレッテルを貼られているグループが最も活発に欧州レベルで戦っているのは、実に奇妙なパラドックスと言うしかない。

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