この2人の「党派」対立が大きな壁(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 2018年中間選挙の結果、与党・共和党は連邦下院議員選挙で改選後40議席もの大幅純減となり、今年1月3日に召集された第116議会(〜2021年1月3日)では、下院の多数党の立場を野党・民主党に8年ぶりに明け渡すこととなった。これにより、大統領職、上院を支配する政党は共和党、下院を支配する政党は民主党という「分断政治」(通称「ねじれ議会」)が発生し、第115議会(2017年1月3日~2019年1月3日)での大統領職、上院、下院すべてを共和党が支配していたワシントンの政治力学は大幅に変化することとなった。

 民主党が下院での多数党の立場を奪還したことで、ドナルド・トランプ大統領は第115議会で共和党が上下両院を支配していた当時とは全く異なる政治環境に置かれる中、下院民主党を率いるナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア州第12区選出)と妥協を図りながら法案成立を目指さざるを得なくなった。

「ねじれ議会」となった第116議会での立法面での与野党協力が見込める数少ない分野の1つとして浮上してきたのが、インフラ整備法案である。

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