「可及的速やかに忘れることが肝要」とのたまったノヴァク大臣(C)EPA=時事

 

 5月12日(日)にUAE(アラブ首長国連邦)のフジャイラ沖で「破壊工作」を受けた船舶の保有国、UAE、サウジアラビアおよびノルウェーの3カ国が、国際連合安全保障理事会に事件の暫定報告書を提出したというニュースが流れている(ロイター電「UAE says `sophisticated` tanker attacks likely the work of a state actor」2019年6月6日)。

 この記事によると、当該「破壊工作」は、プロの水先案内人に導かれた快速艇に乗って現場に赴いた訓練されたダイバーたちにより、きわめて高度の精緻さをもって、吸着型機雷をそれぞれの船体の水面の少し下に仕掛けたことによるもので、「国家(actor of state)」にしか出来ない高度のものだ、としているが、「イラン」を名指しはしていないとのことだ。「イラン」と決めつけるだけの証拠が見つからなかった、ということだろう。

 ジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を始め、犯人はイランだ、と主張していた米政権内の対イラン強硬派は、どう反応するのだろうか。

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