習近平主席はわざわざ地元住民に「新長征」を呼びかけた(『NYT』の当該記事)

 

 米中貿易紛争はいつまで続くのか?

「熱戦」に変化することがありうるのか?

 あるいは「冷戦」が「構造」として根付いてしまうのか?

 筆者の古い友人の中には、長いあいだ証券界に身を置いている御仁もいる。

 彼が接触している人々のあいだでは、米中の対立は「技術」を巡る覇権争いが根源、したがって「解決」の目途はまったく立たない、という見方が強いとのことだ。世界貿易は阻害され、中国に製造拠点を数多く持つ日本企業への影響は長期に及び、しかも壊滅的なものになると予想されている。したがって、日本株は大きく下げざるを得ないだろうと、きわめて悲観的なのだそうだ。

 言わんとするところを理解するために、筆者は疎い「技術」についてもっと勉強しなければならない。

 たとえば「中国製造2025」が目指すものは、米中貿易紛争の中でどのような位置を占めているのだろうか?

 5月下旬、習近平国家主席は「長征」の出発地点、江西省の瑞金(Rui jin)を訪れ、集まった地元住民に対して「新長征」への参加を呼び掛けた(『ニューヨーク・タイムズ』=NYT=2019年5月21日「China faces new ‘long march’ as trade war intensifies, Xi Jinping Says」)。

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