自民党が各省庁に対して、野党からの資料要求に応える際には事前に自民党に報告するよう求めていたという、いわゆる「事前検閲」問題をきっかけにして、民主党の興味深い動きが明らかになった。それを知った自民党と中央省庁は今、驚きを隠せないでいる。 事前検閲問題は、もともと汚染米転売に関する民主党から農水省への資料要求について、省庁だけの判断で資料を民主党に提出せずに、自民党国会対策委員会と相談の上で資料を手渡すよう指示していたことが明るみに出たのが発端である。その後、他省庁に対しても同様の指示が出されていたことが次々と分かり、野党は「自民党による事前検閲だ」として、激しい剣幕で批判の拳を振り上げた。これに対して、自民党は、民主党による政府への資料要求があまりにも膨大で、省庁の業務に支障をきたす恐れがあると指摘した上で、資料要求の実態を把握するためにとった措置なのだと反論している。今のところ、双方の主張は水掛け論となっており、平行線をたどっている。 その過程で、民主党の長妻昭衆院議員の事務所が内閣総務官室にあてた資料要求を入手した自民党の村田吉隆国対副委員長はうめいた。「びっくりした。すごい鼻息だ」

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