世界に伝わる和楽器ユニット『AUNJ』の響き

執筆者:フォーサイト編集部2019年7月26日

 

 音楽には、国境はないが国籍はある――。

 いにしえの時代から日本の文化、伝統として技法と音楽が継承されてきた和太鼓、三味線、箏、尺八、篠笛、鳴り物などの和楽器。大陸からもたらされた日本の古代文化と融合し、成立したそれぞれの楽器は、古来よりかかわりの深い神事のなかで雅楽として混成される以外は、従来、それぞれ独立した楽器として演奏されることがほとんどだった。それをバンドとして再編成し、日本の古楽や西洋のクラシック、アニソンまでを独自の音楽として追究する8人の和楽器ユニットが『AUNJ CLASSIC ORCHESTRA』だ。

 2008年の結成以来、国内はもとより海外での演奏活動も多く、フランスが誇る世界遺産「モン=サン・ミッシェル」で世界初のライブを成功させ、カンボジアの世界遺産「アンコールワット」でも公演するなど、国際的に高い評価を受けている。

 メンバーは家元や東京藝術大学出身などそれぞれ各楽器の第一線で活躍する邦楽家だが、結成の母体となったのは、リーダー井上良平さんと双子の弟である井上公平さんの兄弟ユニット『AUN』。双子ならではの「阿吽の呼吸」から生み出される彼らの独自の世界観に惹かれて集まったメンバーがどんな軌跡を描き、これからどこへ向かおうとしているのか。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。