取締役から外れることが確定的になってしまったアスクルの岩田彰一郎社長。株主総会を控え、何を思うのか (筆者提供)

 

 親会社である東証1部上場の「ヤフー」と、経営権を巡って争ってきた東証1部上場の「アスクル」が8月2日に株主総会を開く。発行済み株式の約45%を保有するヤフーは岩田彰一郎社長らの取締役再任に反対する議決権行使をしたと7月24日に発表、約11%の議決権を持つ文具大手「プラス」も同社と共同歩調を取ったと公表した。6割近い議決権の行使によって10人の取締役候補のうち、岩田社長と3人の独立社外取締役は取締役から外れることが確定的になった。今後、アスクルはどこへ向かうことになるのか。総会を前に岩田社長に聞いた。

大株主でも許されないこと

――ヤフーとプラスが岩田社長の取締役選任議案に反対の議決権を行使したと発表しました。これをどう受け止めますか。

岩田 株主総会が最終意思決定の場だというのが資本市場のルールですから、当然のことですが、受け入れて従います。

――岩田社長だけでなく、独立社外取締役の3人、戸田一雄・元松下電器産業(現・パナソニック)副社長、宮田秀明・東京大学名誉教授、斉藤惇・前日本取引所グループCEO(最高経営責任者)にも、反対の議決権行使をしました。

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