トランプ米大統領は落選しても辞めない?:米国憲法の「盲点」露呈で大混乱も
2019年8月7日

5月20日、ペンシルベニアで開かれた集会で、2期どころか5期を目指すと放言したトランプ大統領 (C)AFP=時事
ドナルド・トランプ米大統領は、しばしば自分と対立していたダン・コーツ国家情報長官を更迭し、後任にジョン・ラットクリフ下院議員(共和党、テキサス州選出)の指名を決めた。ところが、同議員は経歴に問題が噴出、早くも5日後に指名辞退に追い込まれた。
ロバート・モラー元特別検察官が証言した7月24日の米下院司法委員会公聴会。同議員は最も活発に大統領を擁護する発言を繰り返した。これを見て、大統領は彼の起用を決めたという。米国の全17インテリジェンス機関を束ねる長官の見識や適性など無視して、自分への忠誠度を最優先に人事を決めて失敗したのだった。
トランプ大統領は、自分の権力維持しか頭にない。実は今ワシントンで、来年の大統領選挙でトランプ大統領が負けた場合、未曾有の危険な事態に陥る、との憶測が広がっている。
議論のきっかけはことし2月27日、下院監視・政府改革委員会の公聴会。長年トランプ氏個人の問題を解決する「フィクサー」だった元腹心マイケル・コーエン被告が証言した。
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