「英総選挙」で歴史の歯車は逆回転するか「社会主義2.0」の台頭(下)
2019年8月9日
前回述べたように、各国の左派の足取りがおぼつかないように見えるのは、巻き戻そうとしている「振り子の振り幅」が大きいからだろう。
ここでもう1冊紹介したいのが、『すべては1979年から始まった 21世紀を方向づけた反逆者たち』(草思社)だ。『ニューズウィーク』元東京支局長のジャーナリスト、クリスチャン・カリルによるもので、原題は“Strange Rebels(奇妙な反逆者たち)”。
「反逆者」だった4人のカリスマ
カリルが「反逆者」として取り上げているのは中国の鄧小平、イランのイスラム革命の主導者ホメイニ、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世、そしてマーガレット・サッチャーだ。この4人がそろって歴史の表舞台に現れたのが1979年だった。
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