批判の嵐でようやく重い腰上げた「米PGAツアー」スロープレー撲滅「秘策の中身」
2019年8月16日

「スローな科学者」デシャンボー(C)EPA=時事
米PGAツアーのプレーオフ・シリーズ第1戦「ザ・ノーザントラスト」はパトリック・リード(29)が通算7勝目を挙げて幕を閉じたが、リードの優勝物語より格段に大きく報じられた出来事があった。
理科学の理論でアイアンを同一レングスにそろえるなど「ゴルフの科学者」の異名も取るブライソン・デシャンボー(25)は、日頃から別名「屈指のスロープレーヤー」とも呼ばれているのだが、今大会2日目、デシャンボーがあるショットに3分超、あるパットに2分超もの時間をかけた超スローなプレーぶりを示す動画がSNS上に出回った。
すると、数々の選手たちから激しい批判の嵐が巻き起こり、ついに米ツアーが声明を出す異例の事態へと発展した。
「救世主」のはずが
世界のゴルフ界のスロープレー問題は、これまで何度も「問題化」し、すでに選手たちも、ファンも、関係者も、誰もがうんざりしている。しかし、だからと言って、放置しておくわけにはいかず、臭いモノに蓋をしておくわけにもいかない。
試合進行が大幅に遅延してしまったら、TV中継にも悪影響が出る。ファンも間延びした試合展開にあくびが出てしまう。スポンサー離れも起こりうる。
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