彼らはどんな思いで街頭に立っているのか(C)EPA=時事
 

 長期化している香港の逃亡犯条例改正に対する反対運動。8月18日には、主催者発表で170万人というデモが再び行われ、中国からの武力介入に関する情報が流れるなかで、改めて、香港人の強い抵抗の意思を示すものとなった。

 一方で最近、香港国際空港が数万人の抗議者によって占拠され、世界で最も忙しい空港の1つと言われる同空港の機能が麻痺し、全便欠航という異常事態に発展した。

 これまでの香港の反対運動は、市民生活への影響が生じるのはできるだけ避けようという意図が見えていたが、今回は香港市民だけでなく香港を訪れる観光客やビジネス客にも大きな影響を与える結果となった。

 こうなると注目されるのは、香港の市民全体が現在の抗議行動に対してどのように感じているのかという問題で、特に、運動の先鋭化が市民の反発を招いていないかがポイントになる。

 というのも、2014年に1人1票の普通選挙を求めて市民が抗議行動を起こした「雨傘運動」では、長期間に及んだセントラル地区などの占拠により、香港社会の賛否が次第に割れる形になり、目的を達せないまま占拠を終えることになってしまったからだ。

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