トランプ「グリーンランド買収」発言で注目される米中「レアアース」紛争

トランプ大統領自らがツイッターに投稿した合成写真

 

　2019年8月15日、ドナルド・トランプ米大統領が北欧デンマークの自治領グリーンランド買収の検討を事務方に指示した、とのニュースが流れた。

　デンマークおよびグリーンランド自治政府の首脳陣は、「エイプリルフールのような冗談だが、完全に季節外れだ」「ビジネスをすることはオープンだが、売りに出されているわけではない」などと即座に反応、一笑に付していた。

　8月18日、真意を問われたトランプ大統領は記者団に、「これは不動産取引だ」「戦略的に興味がある」「我々は、他の世界の多くの国と同様に、デンマークも守っている。そこからこの話が出てきた」などと語り、買収の意向を認めた。9月初旬にはデンマーク訪問が予定されており、その機会に交渉しようと考えているのだろう。

　さらに8月19日、金色に輝く「トランプタワー」とグリーンランドの寒村の合成写真と共に「グリーンランドにこんなことはしないと約束した」とツイートした。

　日本の6倍近くも広大な地に、たった5万6000人しか住んでいないグリーンランドでは、絢爛豪華な最高級マンションを建てても商売にならず、元は取れないと「不動産王」は計算したのだろう。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。