シェア1位は「小米」のスマートフォン(C)AFP=時事

 

 個人消費の伸び悩みや民間企業による設備投資の低迷などで、今年度の7%成長が危うくなってきているインド経済。しかし、スマホ市場だけは依然として活況を呈している。

 中国の「小米(シャオミ)」や韓国の「サムスン電子」などのグローバル・ブランドが相次ぎ新機種を投入し、2019年4-6月期には、ついにスマートフォンの出荷台数がガラケーを上回った。ネット通販はもちろん、タクシー呼び出しアプリやバス・ホテルの予約サービスなどの普及で、ますますスマホの利用範囲が拡大している。

 2016年のサービス開始以来、通話料無料キャンペーンなどによって怒涛の勢いで加入者を増やし続けるインドの大手携帯電話プロバイダー「リライアンス・ジオ・インフォコム」の営業攻勢なども、利用者増を大きく後押しした。

 いまやインドの都市部では携帯電話普及率が100%を超え、1人複数台所有も当たり前になっている。今後データ通信サービスが充実すれば、モバイル・インターネットの普及によって新たなビジネスチャンスが生まれ、インド経済を底上げする原動力になる可能性をも秘めている。

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