ジョージア代表は「レロ」に因んで「レロス」と呼ばれる(ジョージアラグビー協会HPより)

 

 ジョージアでは9月20日から日本で開催される「ラグビーワールドカップ」の話題で持ち切りである。筆者の周囲にもチケットを入手して日本行きを楽しみにしている知人が少なくないが、そのほとんどは初めての来日となる。直行便もなく、まだまだ「遠い」日本とジョージアだが、ラグビーを契機に相当数のジョージア人が日本の土を踏むことになるだろう。

 実はラグビーは、今やジョージアでは「国技」とさえみなされている。無論彼らにとっても外来のスポーツであり、ポピュラーになったのはこの20年ほどである。

 では、なぜここまで急速に人気スポーツになったのだろうか?

独立国家建設の1つの象徴

 理由について知るには、ジョージアという国とその歴史を理解する必要がある。

在ジョージア日本大使館にて、上原忠春大使(向かって右から3番目)を囲んで。1番左は作家のダト・トゥラシュヴィリ氏、左から3番目はコグアシュヴィリ監督、一番右は筆者(筆者提供、以下同)

 今回は、筆者の親しい友人であり、ラグビーにも造詣の深い映画監督のレヴァン・コグアシュヴィリ氏の言葉も紹介するため、彼との共筆のかたちをとりたい。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。