在留期限が失効し、穴の開けられたダワ君の在留カード(筆者提供、以下同)
 

 ブータン人留学生のダワ君(仮名・20代)が2019年4月に入学した上野法科ビジネス専門学校——―。千葉市にあって、上野法律学園という歴とした学校法人が運営している。

 この専門学校は、在籍する学生の大多数が留学生であると見られる。もちろん、留学生の受け入れ自体には何も問題はない。しかし同校には、出稼ぎ目的で多額の借金を背負い来日した“偽装留学生”の受け入れで成り立っている疑いがある。授業を理解するに十分な日本語能力もない留学生が多数入学している可能性が高いのだ。ダワ君にも経費支弁能力はなく、日本語も授業についていけるレベルではない。

 彼は学費や借金返済のため、留学生のアルバイトとして認められる「週28時間以内」を超えて働いていた。そんな違法就労が入管当局から指摘され、留学ビザの更新が不許可となった。近くブータンへ帰国しなければならない。

 上野法科ビジネス専門学校には1年分の学費を支払っている。その一部でも返してほしいと交渉したが、学校側は返還に応じなかった。更新不許可の責任は学校にはなく、すべて違法就労したダワ君が悪いというのだ。

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