あっという間に5刷、異例の「英語学習参考書」ヒットのワケ
発売前から話題になり、発売とほぼ同時に増刷が決まり、あっというまに第5刷まで刷り重ねているという(7月14日現在)。「英語学習参考書」では異例のヒットではないか。
なぜこんなに受けているのだろうか? まずは、学校の英語科目が文法や読解法よりコミュニケーション、「話して通じるスキル」に重きを置いて数十年、その皺寄せと反動が起きていること。ご存じでしょうか、学校で英文法をあまり教わらないので、いまの高校・大学生の多くは構文が理解できず、昔より英文が正確に読めなくなっているのです。
そんななかで、充実した英文法学習を求める人たち、より高度な読解力を望む人たち、学校卒業後も英語力のメンテナンスに励む人たちが、本書を競って手にしている感がある。
ヘミングウェイを教材に選んだのも、圧倒的勝因ではないか。英語初中級者でもなんとか一気に読める分量で、語彙や構文はわりあい平易だが、実は読み解くほどに、重層的な解釈や味わいが浮かびあがってくる。
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