Bookworm (75)

倉林秀男・河田英介『ヘミングウェイで学ぶ英文法』

評者:鴻巣友季子(翻訳家)

2019年9月28日
タグ: 日本
エリア: 北米 アジア

あっという間に5刷、異例の「英語学習参考書」ヒットのワケ

くらばやし・ひでお 1976年生まれ。杏林大学外国語学部准教授。日本ヘミングウェイ協会運営委員。かわだ・えいすけ 1972年生まれ。国士舘大学政治経済学部講師。

 発売前から話題になり、発売とほぼ同時に増刷が決まり、あっというまに第5刷まで刷り重ねているという(7月14日現在)。「英語学習参考書」では異例のヒットではないか。

 なぜこんなに受けているのだろうか?  まずは、学校の英語科目が文法や読解法よりコミュニケーション、「話して通じるスキル」に重きを置いて数十年、その皺寄せと反動が起きていること。ご存じでしょうか、学校で英文法をあまり教わらないので、いまの高校・大学生の多くは構文が理解できず、昔より英文が正確に読めなくなっているのです。

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