初登場の「最新兵器誇示」で「対米」を強烈アピールした軍事パレード
2019年10月2日

米軍でさえ事実上迎撃不可能とされるICBM「DF-41」も初登場だった(C)時事
中国の習近平国家主席は10月1日、過去最大級の軍事パレードを実施した。
そして同日、香港では予告通り大規模なデモがあちらこちらで発生し、過激な行動をとったとされる18歳の高校生が警察の実弾発砲で重体となるなど、対外的には異様とも言える国慶節となった。
香港警察は4カ所で6発の実弾を発砲したようで、今後も状況次第では実弾発砲があり得るだろう。仮に死者が出ればデモのさらなる激化、長期化はほぼ必至で、香港警察だけでは対処できない事態となる可能性が高まりそうだ。それだけに、北京が一方的に戒厳令布告(武装警察部隊の介入)を断行するという見方は、香港の観測筋の間で消えていない。
一方、軍事パレードには予想外の最新兵器までが登場し、そこから窺えるのは、長期的に米軍と対峙していくとの決意と、作戦能力が向上したことを内外、特に米国に対するメッセージとしたことだ。
中国人民解放軍のミサイル能力は質量ともに飛躍的な発展を見せているが、特に、戦略能力の3本柱である「大陸間弾道ミサイル」(ICBM)、「潜水艦発射弾道ミサイル」(SLBM)、核搭載の戦略爆撃機の順調な発展をも見せつけた。
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