「ガバナンス」欠如の関電「社外取締役」は経営陣のクビを切れるか
2019年10月3日

自分たちの責任は棚上げした会見には記者たちの質問が殺到した(C)時事
関西電力の役員ら20人が福井県高浜町の森山栄治・元助役(故人)から金品を受領していた問題で、関電が10月2日、社内調査報告書を公表、八木誠会長と岩根茂樹社長がそろって記者会見した。
八木会長が金貨63枚や商品券30万円分など合計859万円相当を受け取っていたことが明らかになったほか、岩根社長も金貨10枚150万円相当を受け取っていた。受領していた総額は3億1845万円相当。豊松秀己元副社長が1億1057万円相当、鈴木聡常務執行役員が1億2367万円相当と、2人が1億円超の金品を受領していた。
個人の犯罪なら懲戒解雇
驚いたのは、自らも金品を受け取っていたことを認めた社長、会長が、謝罪をしただけでともに辞任を否定したことだ。
記者から進退を問われると、まず岩根社長がこう述べて続投を宣言した。
「私としましては、いまの状況を少しでも原因究明、再発防止を行い、少しでも会社の信頼を上げられるように、先頭に立って経営責任を果たしていきます。電気事業連合会も課題が山積しておりますので、各社の社長様と相談させていただきますが、各社の社長様と今後も協力して課題を解決していきたいと考えております」
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