英「BP」新CEOが問われる難題「温暖化対策」

執筆者:岩瀬昇2019年10月9日
49歳の新CEO。手腕に世界が注目している(「BP」HPより)
 

 英大手石油会社「BP」が次期CEO(最高経営責任者)を発表した。

「BP」のホームページ(HP)によると、2020年2月5日に就任予定のバーナード・ルーニー氏は49歳、アイルランド南部のケリー州で生まれ育ち、1991年にアイルランド最大の総合大学であるユニバーシティ・カレッジ・ダブリンで電気工学を収め、「BP」に掘削エンジニアとして入社。北海、ベトナム、米メキシコ湾で現場任務に就き、2005年にスタンフォード大学院で経営学修士号(MBA)を得ている。その後、いくつかのマネージメント業務をこなし、2016年から石油開発会社「BP」にとって最重要である上流(石油開発)部門のトップを務めている。

 このHPの記載と、以下に紹介する『フィナンシャル・タイムズ』(FT)の記事を読んでいて、筆者は2000年ごろに2度目のロンドン勤務をしていた時のエピソードを思い出していた。

 当時「BP」のCEOだったジョン・ブラウンが後継者を探していた時、就任時の年齢が50歳未満であることが条件であり、技術者として入社し、「幹部秘書(Executive Assistant)」を経験していることが有利だと言われていた。

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