ウクライナ疑惑「全否定」から「開き直り」まで「トランプ変節の3週間」

『トランプ「今日のつぶやき」解説付!』【番外編】

執筆者:フォーサイト編集部2019年10月11日
今日も怒りのツイートを連発中

 

 ドナルド・トランプ政権はウクライナ政府に圧力をかけて2020年大統領選に介入させようとしている――。

 CIA職員によるものとされる内部告発に端を発した「ウクライナ疑惑」は、『ワシントンポスト』のスクープによって明るみに出て以降、「トランプ・ゼレンスキー電話会談」の書き起こし公表、内部告発状公表、関係者のテキストメッセージ公表と4つのフェーズを経て、今日も拡大中だ。

 弾劾に慎重だった民主党のナンシー・ペロシ下院議長も重たい腰を上げ、目下、下院委員会で調査が進められている一方、ホワイトハウスは10月8日、調査への協力を拒否する意向を表明。火に油を注ぐ事態となっている。

 当初は「魔女狩りだ!」「でっちあげだ!」と息巻いていたトランプ大統領もさすがに分が悪く、翌9日に「公平なルールのもとでなら協力する」と軌道修正せざるを得なかったようだ。

 そこで、疑惑のポイントを踏まえつつ、トランプ大統領の変節ぶりをご紹介したい。

「あなたに頼みがある……」

主な出来事の時系列(フォーサイト編集部作成)

 まず、ウクライナ疑惑の中心にあるのが、7月25日に行われたトランプ大統領とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との電話会談である。

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