ブレグジット「10月離脱」か「1月末延期」か「再国民投票」か
2019年10月21日
10月19日、世界は固唾をのんで英国議会に注目した。いよいよイギリスのEU(欧州連合)離脱が決まる可能性が高まっていたからだ。しかし、議会は採決を先延ばしにした。
これによってボリス・ジョンソン首相は、法の定めによって、来年1月末までの離脱期限延長要請をEUに行わねばならなくなった。
では、EU側はすんなりその要請を受け入れるのか。
「サタデー・ナイト・リーヴァー」
ジョンソン首相も興奮気味の様子だった。
1982年のフォークランド紛争時以来、37年ぶりに土曜日に開かれた英国議会、それもラグビーワールドカップの「英・豪戦」と「アイルランド・NZ戦」の当日の議会開催を議員たちに陳謝しつつ、事態の緊急性を諭すように、ジョンソン首相は冒頭演説を行った。
議会でのEUとの離脱合意が決議にかけられるのは、今回で4度目となるはずだった。今年3月には、テリーザ・メイ前首相が昨年11月に成立したEUとの離脱合意案を3度否決されていた。それだけに、たとえば『ガーディアン』(10月19日)など英メディアは大ヒット映画のタイトルをもじって「サタデー・ナイト・リーヴァー(離脱)」「スーパー・サタデー」などと期待を高めていたし、ジョンソン首相自身も、「歴史的大決断の日」と表現した。
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