伝統と文化豊かな「東欧」で医学を学ぶ意味
2019年11月6日

今もヨーロッパ各地に残る、ハプスブルク家の紋章
東欧の医学部が関心を集めている。ハンガリー、スロバキア、チェコなどの医学部に約600人程度の日本人が学んでいる。
最も多いのは、ハンガリーで約500人だ。2006年から受け入れが始まり、2018年までに88名、2019年の夏には18人が卒業した。71人が日本の医師国家試験に合格し、合格率は81%である。
なぜ、日本の若者が東欧に行くのだろうか。それは英語で授業を受けることができて、経済的な負担が比較的軽いからだ。
ハンガリーのセンメルワイス大学で学ぶ吉田いづみさんは、「学費は年間170万円、生活費は月に10万円程度」という。年間の費用は約300万円。これならサラリーマン家庭でも何とかなる。
医療ガバナンス研究所には、東欧で学ぶ多くの医学生が訪れる。長期休暇にはインターンをする人もいる。今年の冬休みにも何名かが希望している。
私は彼らに課題を出している。ハプスブルク家について学ぶことだ。今年は日本とオーストリアの国交が樹立して150周年。9月には秋篠宮佳子さまがウィーンを訪問した。今年4月24日~8月5日には国立新美術館(東京・六本木)で「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」が開催された。10月19日から来年1月26日まで国立西洋美術館(東京・上野)で「ハプスブルク展」が開催される。
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