ご本人は恐らく、周りの苦労は気にしていない(C)AFP=時事
 

【ワシントン発】 下院民主党を率いるナンシー・ペロシ下院議長(カリフォルニア州第12区選出)が、「ウクライナ疑惑」を巡ってドナルド・トランプ大統領に対する弾劾訴追に向けた調査を下院で開始すると明らかにしたのは9月24日だった。その後、下院の情報特別委員会、外交委員会、行政監視・政府改革委員会の3つの常任委員会が本格的調査を行ってきた。

 他方、トランプ政権や議会共和党からは、野党・民主党によるそうした調査には根拠がなく、また、手続き上も不備があるとして、召喚状を拒否する動きを見せていた。

 そうした中、10月31日、下院本会議は大統領弾劾訴追調査の開始について正式決定する決議案を、概ね党派に沿ったかたちで賛成232票、反対196票の賛成多数で可決した。

党派対立が反映された世論調査結果

 米国民の間で、トランプ大統領の弾劾に対しては、徐々にではあるが支持するとの回答が増大しつつある。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』と『NBC News』は10月27日から30日までの4日間、全米の成人900名を対象にした電話での最新世論調査を実施し、2020年大統領選挙の投票日までちょうど残り1年となる11月3日に結果を公表した。

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