カタール制裁に緩和の兆し

執筆者:池内恵2019年11月13日

サウジ・UAE主導のカタール制裁は2年以上続くが結局カタールを屈服させることはできず、カタールの背後にいるとサウジが危惧したイランやトルコとの関係でも、むしろサウジ側が不利になる中で、なし崩しに制裁解除を行うタイミングを双方が図っているようである。

"Qatar Taking Some Steps to Resolve Tensions, Saudi Official Says," Bloomberg, Nov. 8, 2019.

サウジ・UAE側からの歩み寄りの策として注目されるのが、ドーハで11月24日から12月6日にかけて開催される予定のアラビア半島・ペルシア湾岸のアラブ諸国のナショナル・チームによる「アラビアン・ガルフ・カップ(The 24th Arabian Gulf Gup)」である。

カタール制裁の一環で、カタールが開催国となる今大会への参加をサウジ・UAE・バーレーンが取りやめる予定で、カタールがクウェイトやオマーンやイエメンと競うという、かなり寂しい構成になっているが、ここにサウジ・UAE・バーレーンが代表を送り込むという観測が出回っている。

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