ブロックチェーンの記録はなぜ書き換えられないのか
2019年11月21日

リブラ公式HPより
仮想通貨を運営している「ブロックチェーン」とは、デジタル情報を改ざんできないように記録する仕組みだ。これはあたかも、石に記録を刻み込むようなものである。
では、改ざん防止は、どのようにして実現できるのか?
新聞記事等では、「多くのコンピュータが互いにチェックしながら記録をしているので改ざんできない」と説明している。しかしこの説明は誤りだ。
こんな簡単なことで改ざん防止ができるなら、とっくの昔に実現している。
多数の人がチェックしあうからといって、書き換えられないことはない。
実は逆なのであって、「書き換えられない仕組みだから、(素性の分からないコンピュータも含めて)多くのコンピュータが作業に参加できる」のである。
その仕組みについて、サトシ・ナカモトの論文には、「アダム・バックのハッシュキャッシュに似た、プルーフオブワークシステムを用いる」と書いてある。
「ハッシュキャッシュ」とは、1997年にスパムメールの対策としてアダム・バックが考案した技術だ。
だから、プルーフオブワークは、必ずしもナカモトが最初に考案した方法ではない。
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