「砂漠のダボス会議」では笑顔を振りまいていたが……(C)時事
 

 エネルギー業界では最大の関心事となっているサウジアラビア(以下、サウジ)の国営石油会社「サウジアラムコ」(以下、アラムコ)のIPOに関し、世界中の潜在投資家に対する説明会が始まっている。

 11月11日(月)には東京でも開催されたようだが、筆者が見るところ、日本のメディアによる報道はない。

 だが、重要なポイントである「売り出し価格=企業価値」や「売り出し株数=比率」についての説明は一切なかったようだ。

 参加者によると、集まったのはせいぜい20~30人ほどで、メディアの姿はなく、参加者の中には、投資家(機関)の世界では常識である「グローバル・カストディ」なる術語を知らない人もいたそうだ。恥ずかしながら筆者も知らなかったが、世界中の有価証券の保管・管理業務を一括して行う金融機関のことで、今回のIPOへの応募も「グローバル・カストディ」に登録することから手続きが始まる、とのことだ。

 日本においては、投資意欲が高まっている、いや、ある、という段階ではなさそうだ。

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