「セクシー発言」が飛び出した9月の「国連気候変動サミット」にて(C)時事
 

 日本のマスコミには「気候変動問題への取り組みは『楽しく』『クール』に『セクシー』でなければならない」と語ったことだけが取り沙汰された小泉進次郎環境大臣の発言だが、この直前に「われわれは脱炭素社会の実現に全力で取り組んでいる。気候変動との戦いにおいてより強力な国として貢献する用意ができている」と述べている。

 そう、今年9月の国連気候変動サミット前日に、関連イベントに参加したときの記者会見の席での発言だ。

「セクシー発言」の真意を問うのは、小泉大臣が言うように「野暮」というものだろう。だが、前段の「脱炭素社会への取り組み」については、二言は許されない。

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(WSJ)は11月6日、『「プリンス」進次郎氏、石炭火力減らせるか』と題する記事を掲載し、「小泉氏の政治家としての未来は、既存勢力を敵に回さずに脱炭素化の約束を前に進めることができるかどうかにかかっている」と報じた。地元の横須賀でも、今年8月に石炭火力の建設が始まっており、2023年には一部運転を開始する予定になっている。

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