経営統合で共同記者会見を行なったヤフー親会社Zホールディングスの川辺健太郎社長(左)とLINEの出沢剛社長 (C)時事

 

 孫正義社長率いる「ソフトバンクグループ(SBG)」の傘下「ヤフー」が11月18日、SNS大手「LINE」と事業統合することで合意した、と発表した。

 SBGは決済サービスの「ペイペイ」を軸に、コミュニケーション、エンタテインメント、買い物などあらゆるサービスをワンストップで提供するプラットフォーマーを目指している。対抗馬は携帯電話参入でコミュニケーションを強化する「楽天」だ。LINEを始めとする中堅のネット企業がプラットフォーマーになるのは難しい。日本のネット業界は、2強を軸に再編の嵐が吹き荒れそうだ。

「業界全体が動く」

 11月13日の夜、私は東京・赤坂で3人のネット業界関係者と会食をしていた。1次会の中華を食べ終わり、飲み直しで2次会のバーに向かった。その道すがら、1人が「うおっ!」と叫んだ。新進気鋭のネット・ベンチャーの創業社長である。残りの3人が振り向く。社長はスマホに見入っている。

 「ヤフーがLINEを買収するって、流れてますよ」

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