「ギリシャ悲劇」と銀行家が嘆く「サウジアラムコIPO」期待外れの「縮小後退」
2019年11月21日
「アラムコ、ロードショー、やめるってよ」
これだけ書いて、11月18日(月)の『フィナンシャル・タイムズ』(FT)記事、「Saudi Aramco abandons international roadshow for IPO」を筆者個人のフェースブックにアップした。
他にコメントを書き込まなかったのは、次にどのような展開が待っているのか、予測が非常に困難だったからだ。
すると『FT』が、今回の経緯を関係者から取材し、東京時間11月19日(火)午後2時ごろ「How Riyadh’s Saudi Aramco ambitions were thwarted」と題する記事を掲載していた。
この記事を読むと、本来の目的である「ビジョン2030」の推進力となるような、純粋な上場益はほんのわずかでしかないようだ。
「サウジアラムコ」(以下、アラムコ)の公開株式を買うのは、0.5%がサウジアラビア(以下、サウジ)の国内投資家、残りの1%をサウジの各種機関投資家や湾岸諸国の投資家たちとのことだ。
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