岩瀬昇のエネルギー通信 (194)

「ギリシャ悲劇」と銀行家が嘆く「サウジアラムコIPO」期待外れの「縮小後退」

執筆者:岩瀬昇 2019年11月21日
大山鳴動して何とやら(『FT』の第一報記事
 

「アラムコ、ロードショー、やめるってよ」

 これだけ書いて、11月18日(月)の『フィナンシャル・タイムズ』(FT)記事、「Saudi Aramco abandons international roadshow for IPO」を筆者個人のフェースブックにアップした。

 他にコメントを書き込まなかったのは、次にどのような展開が待っているのか、予測が非常に困難だったからだ。

 すると『FT』が、今回の経緯を関係者から取材し、東京時間11月19日(火)午後2時ごろ「How Riyadh’s Saudi Aramco ambitions were thwarted」と題する記事を掲載していた。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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