急増する訪日・在留外国人「医療」に「外国人看護師」活用すべし
2019年12月2日

「ベトナムではカルテは紙だった。パソコンは便利だけど、日本語でのカルテ記入には時間がかかります」と話すダン・ティ・ミン・ハインさん(筆者提供、以下同)
【筆者:園田友紀】(略歴は本文末尾に)
私は福島県いわき市内にある「ときわ会常磐病院」に勤める看護師だ。
病院勤務の傍ら、国際条約「経済連携協定」(Economic Partnership Agreement:EPA)によって来日したベトナム人看護師が日本の看護師資格を取得するための学習を支援している。
先日、県内の介護施設より、
「ベトナム人女性を介護職として受け入れたいが、その家族が原発事故の影響を気にしているので、不安解消に協力してほしい」
と連絡があった。そこで同僚のベトナム人看護師を紹介した。
彼女は首都ハノイの東に位置するハイフォンという港町出身だ。高校卒業後、地元の看護学校を卒業し、地元の公立病院で約10年間看護師として働いた。その間に2児を儲けたが、子どもに海外で教育を受けさせたいと考え、学費稼ぎのためにEPAプログラムに参加した。数ある日本の病院から、海と山に囲まれたいわき市に故郷を重ね、福島の病院で働くことを決めた。
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